2024年 09月 20日
弥生・古墳時代の大規模複合遺跡/高蔵遺跡
今回は熱田区にある高蔵遺跡です。西高蔵駅東の大津通り沿いにある高蔵公園を含む南北800m、東西500mの範囲に広がる大規模な遺跡で、弥生時代から古墳時代の複合遺跡として全国的にも知られています。
この遺跡が発見されたのは明治40年で、名古屋市と熱田町の合併を期に大津通りの拡幅工事が行われた際、多くの土器が出土しました。これを知った教員鍵屋徳三郎氏が現地に赴き、土器や貝層を確認。約80日に渡って発掘調査を行いました。鍵屋は出土した場所や土器の詳細なスケッチなどをまとめ、後に考古学の研究誌に発表しました。
その後2018年まで80回程の調査が行われ、弥生時代から古墳時代の遺構や遺物が多数発見されましたが、その間宅地化が進んだため、現在では高蔵公園の遺跡跡などをを除き、往時の姿はほとんど残っていません。
高蔵遺跡の代表的出土品には赤で彩り幾何学的な模様を施したパレススタイル(宮廷様式)と呼ばれる弥生土器があります。この土器は国の重要文化財に指定されていて、国立博物館に収蔵されています。また弥生時代の濠に囲まれた環濠集落が築かれていたことも発掘調査で判明しました。
古墳時代の高蔵遺跡では5世紀から6世紀前半頃に多数方墳が築かれ、同じ頃には近くで断夫山古墳や白鳥古墳など大型古墳も築かれました。おそらく当時この地方には大豪族とその一族が住んでいて、これらの古墳に埋葬されたと考えられています。
また熱田区高蔵町の高座結御子神社と高蔵公園内に高蔵古墳群と呼ばれる7基の円墳跡があります。高蔵1号墳は昭和29年に名古屋大学による横穴式石室や多くの副葬品などが見つかりました。
by haru_tsuji
| 2024-09-20 06:00
| 熱田区・昭和区
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