2022年 02月 20日
名古屋港 旧食糧庁サイロ
今回紹介するのは、名古屋港水族館の南側にある「旧食糧庁サイロ」です。サイロというのは、バラ荷をバラのまま保管する倉庫のことで、このサイロは輸入小麦の受け入れ用として使われていました。このサイロが建設されたのは1955年(昭和30年)でした。戦後の復興期が終わり、日本の高度経済成長期が始まろうとしていた時期で、増大する輸入食品を効率よく処理するため政府主導でこの施設は作られました。
この施設の建設や運営に携わったのが、農林水産省の外局として戦後設置された食糧庁で、主要食糧の需給や価格の安定化を図ることを任務としていました。このサイロは近代的穀物用サイロのパイオニアとして使われ、民間サイロ建設を促しました。
サイロは、地上8階建てで、円柱状の主槽(直径7.5m、高さ28.15m)12本と中間槽6本が重なっているような構造で、収容能力は8,700トンでした。小麦の搬入出はコンベアやエレベータにより自動化され、保管中はループブロワーと呼ばれる燻蒸装置で、殺菌・殺虫処理を行いながら小麦保管を行っていました。
このサイロは1994年(平成6年)まで稼働しましたが、高効率な民間サイロが一般に普及してきたため、39年間の実務稼働に幕を降ろしました。また食料庁も2003年(平成15年)役割を終えたとして廃止され、業務は農林水産省に統合されました。このサイロも歴史的構造物として保存されることになり市民が利用できる施設として再利用されることとなり、2001年(平成13年)緑地内の展望施設として生まれ変わりました。
by haru_tsuji
| 2022-02-20 06:00
| 港区・中川区
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